【MBC】t/Tのメタゲーム回顧録《予選篇》
こちらは筆者が主催したオンライン大会「マゴバシャ・クラシック(※以下MBC)」予選の考察、振り返り記事になります。
大会参加してない方も是非ご覧あれ。
予選は「4〜9匹のパートナーズを決めて、それを3戦中に全員勝利に導けば本戦進出」というルール。
詳しいルールとかはこちら
パートナーズの意図
⓪パートナーズ数
5匹。
3戦3勝を求められる7〜9匹は大変。激しいメタ張りが予想される4匹も厳しい。残るは5と6匹だが、自由枠を使って柔軟に戦いたかったので5匹に。
❶メテノ
今パートナーズの肝。こいつを七色に変化させて勝ち抜きたい。
からをやぶるでの積みエースとしては物理特殊が選べて技範囲も広い。
他にも壁貼り、毒守、物理受け、ステロでの起点作りとかなり器用。特性リミットシールドで状態異常にならないので絡め手やガッサの対策にもなる。
また今大会はリザードン、バシャーモ、ゲンガー、ボーマンダが多いと予想し、これに強いメテノも刺さると踏んだ。
❷カプ・テテフ
強力な選出圧力を持つポケモンを一匹入れたかったのでこいつ。このポケモンがいれば初手スカーフテテフで終わるポケモンを相手は絶対連れて来れない。
サイコフィールドはからやぶメテノとの相性も良い。
❸トリトドン
電気無効枠。主催なので対戦相手がめざ草とか厳選してくれればメタゲーム大会として盛り上がると思い、水地面ポケにした。
雨パにカスタムできるラグラージ、同じく雨エースになり得て筆者が使い慣れたガマゲロゲも良かったが、トリルアシレーヌやクチート展開に薄いと気づきトリトドンを選択。
❹ゲンガー
汎用性の塊。技範囲が非常に広く相手に合わせてカスタマイズするこの大会にもってこい。
滅ゲンや重力催眠、状態異常撒き+祟り目の戦術も取れる。
❺ボーマンダ
種族値の暴力枠にしてエース。多様な型がありトドンやメテノでの起点作り→龍舞という単純且つ明確なルートも取れる。
このようなパートナーズで予選へ、筆者が配属されたのはアララギブロック↑今回紹介する試合の見せ合いパーティ、選出、BVをまとめています
さて勝負は如何に…
第1戦目:いとー戦
初戦の相手はいとーさん。
❶お相手のパートナーズはトリトドンの通りがかなり良い、上さえ取れれば殆どワンパン取れる。
❷唯一無理なのがテッカグヤ。テテフやメテノマンダにも強くこいつは絶対出てくる。
❸そこで自由枠はトリトドンのSを爆上げしつつカグヤを牽制できるマゴのみ分身バトンバシャーモ。1戦目に大会名にもなっているマゴバシャを使えるのは嬉しい。電気玉テテフ+マゴバシャーモ+トリトドンの三匹で挑む。
以下個別解説
カプ・テテフ@電気玉
図太い H252 B236 D20
サイコキネシス/どくどく/なげつける/守る
HB:カグヤのヘビボンやバシャのZフレドラ耐え
HD:コケコの珠10万も2耐え
麻痺撒き図太いHBテテフ。麻痺の入らないコケコには毒を入れ、バシャのまもみがで嵌め殺す。毒はトドンが倒せない子が自由枠で来た時の対策にもなる(例.ポリゴン2)。
相手のバシャの守るで電気玉投げつけるを防がれると困るので、バシャ対面はこちらも一旦守って様子見。2ターン目に投げつける。S無振りなのでバシャの守るが先に発動し、不発に終わることはない。
バシャーモ@マゴのみ
臆病 H252 B52 D20 S180
守る/身代わり/影分身/バトンタッチ
言わずもがなのマゴバシャ。解説は割愛。
《守る採用の理由》
・マンダのハイボの有無を確認
・バシャの膝すかし
・麻痺の入ったマンダに舞われた時でもSを逆転できるように
・テテフの毒々からまもみが
・トリトドンは素が遅くSを上げることが最優先
トリトドン@ミズZ
控えめ H4 C252 D252
熱湯/冷凍ビーム/自己再生/身代わり
C:Z熱湯で無振りコケコ、H252チョッキマンムー確定1、熱湯で無振りバシャ確定1
HD:特化メガマンダのハイボ2耐え
Z熱湯のアイデアは大会参加者の1人、@ありすさんのミロカロスから頂きました。自由枠に水タイプが来ても火傷がダメージソースになり、いざという時は威力160の一致技にもなる、Z熱湯はバトンにも向いてて良いですわ。
《試合内容》
いとーさんの自由枠はミミッキュ。問題ないと思い予定通りバシャバトン展開で。
試合開始。お相手初手はバシャーモ、守るを警戒してテテフ守る、この1ターンで全ての決着がついた。なんと相手のバシャーモは剣の舞。全抜きルート警戒で慌ててサイコキネシスを撃つもカグヤにバトンタッチされそのまま殲滅。お相手もバトン展開だったとは…。2週間も準備しておいてそれを想定出来なかった筆者は自らの未熟さを悟るのだった。初戦敗北。
第2戦目 KAME戦
2戦目の相手はKAMEさん。既に一敗してしまった筆者は後がないので絶対勝たなければならない。
❶一方KAMEさんは既に3匹のパートナーズを消化している、その為相手の今回の選出は残りのバシャーモ+ラティオス+自由枠である可能性が極めて高い。
❷その為バシャーモとラティオスに厚い戦術を取ることに。
❸自由枠にアシレーヌを採用。ゲンガーのトリックルームからの展開も狙う。基本選出はゲンガー+アシレーヌ+ボーマンダ。
以下個別解説
ゲンガー@気合の襷
うっかりや A124 C252 S132
シャドーボール/サイコキネシス/不意打ち/トリックルーム
今まで育成した中で最高にイカれてるゲンガー。
シャドボ+不意打ちでラティオスを、サイキネ+不意打ちでバシャーモを落とせる。初手のラティを落とした後に出てくるバシャは100%守るのでその隙にトリックルーム発動。アシレーヌで畳み掛けて一気にゲームエンドへ。
アシレーヌ@弱点保険
控えめ H252 B4 C252
泡沫のアリア/ムーンフォース/アクアジェット/守る
KAMEさんのパートナーズ全員に対面で勝てる弱保アシレーヌ。
守るは草Zバシャーモを警戒して採用。ソーラービームは貯め技の性質上Zさえ凌げば脅威ではなくなる。
ボーマンダ@ボーマンダナイト
陽気 HS(詳しくは忘れた)
恩返し/ドラゴンクロー/龍の舞/身代わり
HD:特化メガバシャのめざ氷耐え
S:最速ラティ抜き
捨て身だと反動でバシャのめざ氷耐え調整が崩れるので恩返し。ドラゴン技の通りがいいのでドラクロ採用(無振りラティ確定1)。逆鱗はハッサムの起点になるのが怖い。
スカーフラティオスも想定されるのでラティには1舞or身代わりを残した状態で対峙したいところ。
《試合内容》
相手の初手はまさかの自由枠ギルガルド。これは不意打ちゲンガーが思わぬ場面で生きる形に。ゲンガーでガルドを倒し、2体目のミトムもシャドーボールで5割持っていく(オボン発動)。
続くアシレーヌがロトムの放電をトリガーに弱点保険発動、返しのムーンフォースで落とす。
お相手のラストはラティオス。筆者はここでムーンフォースを撃ったが、襷や耐久振りを想定したらマンダのドラクロで落ちないのでアクジェ撃たなきゃいけない場面、紛れもないプレミ。しかしH252振りが幸いしなんとかアシレがラティのサイキネを耐えてムンフォで反撃、見事勝利。危なかった…
ゲンガーとボーマンダをクリア。
第3戦目 クルトン戦
3戦目のお相手は悪統一のクルトンさん。予選を抜けるため絶対に負けられない戦いが続く。
❶お相手のゲッコウガが辛い。残るメテノ、トリトドン、カプ・テテフという選出をするとゲッコウガで終わる。
❷筆者のパートナーズは純粋に悪技も一貫する。
❸追い込まれた筆者はパートナーズを予選内で使い切ることをあきらめ、自由枠に対悪統一最強兵器を投入する…
以下個別解説
コバルオン@風船
意地っ張り H4 A252 B4 D4 S244
インファイト/ストーンエッジ/電光石火/剣の舞
A:インファ+石火でB4ゲッコ確定
HB:↑3でもバルジーナのイカサマ確定3
S:最速ワルビ抜き
自由枠から持ってきただけあり、クルトンさんのパートナーズにかなり刺さってる。正義の心で悪技を吸収。ワルビアルの岩石封じ+地震も耐える物理耐久。これは強い。こいつが剣の舞すれば誰も止められないのではないか…!
メテノ@フェアリーZ
控えめ H252 B4 C188 D36 S28
パワージェム/マジカルシャイン/めざめるパワー格闘/殻を破る
HB:陽気メガバンギの雪崩乱数1つ切って耐え
HD:ゲコ特化冷B耐え
S:1破りでスカーフ最速ゲッコウガ抜き
今大会でも飛びっきりの変態型。
一度破れば止まらない悪を滅ぼす圧倒的正義のメテノを育成したかった。C↑2コア状態ならZマジカルシャインでH252メガバンギラスも落ちる。無振りならめざ格闘でも落ちる。一見めざ格闘は不要に見えるが、自由枠にキリキザンが来ると予想していた為、地震を押しのけて採用した。
カプ・テテフ@気合の襷
臆病 CS
ムーンフォース/サイコキネシス/挑発/リフレクター
基本ムーンフォースゴリ押し。バンギラスに対しては挑発とリフレクターでメテノの起点にできるよう仕立てる。
《試合内容》
お相手の初手は自由枠マニューラ。スカーフテテフで死ぬポケモンは連れてこれないはずなので襷かチョッキと予想した。最初はコバルオンの対処に手を焼いていたクルトンさんだが、ゲッコウガの神通力でインファイトを受け切ってコバルオンを攻略され一気に形成逆転、テテフも落とされ筆者は残りメテノ一体に。しかしマニューラが氷柱落としを外した隙に殻を破りめざ格闘でワルビアルを、Zマジカルシャインでマニューラを撃破、勝利!!
一応マニューラの氷柱落としが当たってもメテノは耐えていたが怯みとか考えたら運勝ち。
メテノ、カプ・テテフをクリア。
敗者復活戦
(衝撃の敗者復活戦有権者2人で、しかも再戦という…)
1回勝ってる相手だし、前回と同じ戦術…という訳にはいかない。KAMEさんも不意打ちゲンガーやアシレーヌは警戒してくるだろうし、こちらはトリトドンを絶対選出しなければならない為、これを上手くパーティに組み込まなければならないからだ。アシレーヌトリトドンなど使うものならエナボラティオスに殲滅されるのがオチだ。
そこで一匹ずつ対面で強くするというコンセプトはそのままに、役者を変えてみた。
❶前回のアシレーヌの役割をトリトドンで代用する。しかしアシレーヌと違いトリトドンはラティオスのエナジーボールやバシャの草Zで容易に落とされてしまう。その為トリックルームでのサポートは必須。
❷前回使ったトリルゲンガーでは不十分。彼はトリルの発動と対面したポケモンの処理を同時にできない。しかしそれを同時にこなせるようなポケモン…自由枠から見つけて来れるだろうか…?
❸できるポケモンがいました
以下個別解説
ドータクン〈耐熱〉@弱点保険
呑気 H244 A228 B36(S0個体)
ジャイロボール/地震/大爆発/トリックルーム
HB:特化ガブリアスの地震最高乱数切り耐え
バシャの炎技やラティのシャドボを耐えて弱保発動。トリックルームでSを反転し上から↑2地震でバシャを、↑2ジャイロでラティを一撃。トリックルームでトリトドンの足も確保出来て非常に都合が良い。トリルターン温存の為に大爆発もできる。
トリトドン@コオリZ
控えめ H148 B76 C252 D28
大地の力/冷凍ビーム/めざめるパワー炎/守る
HB:メガバシャ膝耐え
C:大地の力でバシャ確定1、氷Z冷凍ビームでラティオス確定1
HD:特化バシャのZソラビ守る漏れ+大文字確定耐え
水技は前回アシレーヌ使っただけあり対策される可能性があるので大地の力。KAMEさんが信頼しているであろうハッサムを警戒しめざ炎持ち。
守るの理由は前回のアシレーヌと同じ。
カプ・テテフ@気合の襷
控えめ CS
サイコキネシス/ムーンフォース/シャドーボール/めざめるパワー炎
ラティバシャのみならず前回の自由枠ギルガルドにも勝てる襷テテフ。トドンと同じくめざ炎も仕込んだ。
ボーマンダ@ボーマンダナイト
陽気 HS
すてみタックル/鉄壁/龍の舞/羽休め
HD:特化バシャのめざ氷耐え
S:最速ラティ抜き
自由枠でミミッキュやドリュウズが来た際にそれらを起点にできる鉄壁マンダ。
《試合内容》
お相手の自由枠がドリュウズだったので先発ボーマンダ。
試合開始。KAMEさんの初手はバシャーモ。めざ氷も一発は耐えるので相打ち覚悟で捨て身タックルで突っ込んだところ、なんとバシャーモは守っていなかった!強烈なアドバンテージを得る。
そのままドータクンでスカガブとラティオスのHP9割を持って行き最後はトリトドンの氷Zでゲームエンド。
本戦出場じゃい!!
こうして筆者は奇跡的に本戦への切符を手にしたのであった。
本戦篇へ続く…