【MBC】t/Tのメタゲーム回顧録《本戦篇》
こちらは筆者が主催したオンライン大会『マゴバシャ・クラシック(以下MBC)』本戦の考察、振り返り記事になります。
大会参加してない方も是非ご覧あれ。
筆者のパートナーズ
大会のルール
本戦まとめ(見せ合い、選出、BV記録)
予選篇
第一段目:とちんグロス戦
❶グロス重すぎる!グロス対策しようとすると今度はマンムー重すぎる!そもそもパートナーズ数も負けてるしパーティの完成度も圧倒的に負けてる…
❷もう私のMBCもここで終わりか…とほほ…とボンヤリとちんグロスさんのパートナーズを眺めていると…
❸お相手のパートナーズをヒントにとんでもない突破口を見つけてしまった…!
以下個別解説
フェローチェ@拘り鉢巻
陽気 AS
飛び膝蹴り/蜻蛉返り/にどげり/冷凍ビーム
先発から出して全て壊すんだ。今回の主軸。こいつが活躍できなければ負け。
相手のパートナーズへの動きはこちら
:飛び膝蹴り(79.3〜93.5%)→テテフのムンフォ圏内、あとはスカーフムンフォ通して終わり!
:にどげり。フェローチェの存在、スカーフテテフを考慮すれば初手に出て来るサザンドラは絶対襷。鉢巻にどげりをもってその行動保証を破壊する。最速スカーフだけはやめて。
:蜻蛉返り。H252振り程度なら飛び膝蹴りで確定一発取れるが、こちらのマンダを考えると物理耐久に厚い可能性が高い。蜻蛉でテテフに引いてスカーフムーンフォース、この場面でグロスに引かれてテテフが倒されてもあとは跳び膝蹴り連打でOK。
:にどげり。サザンドラ同様の理由で初手に出てくれば襷確定。襷安全神話を破壊。ステロを撒かせない。
:蜻蛉返り、守られたりするかもしれないが普通冷B警戒で引くはず。陽気襷ステロの岩石封じが辛い。
:最速鉢巻飛び膝蹴りで確定1
こんな感じで1ターン目から試合の流れを全て決めに行く為の鍵。
カプ・テテフ@拘りスカーフ
臆病 CS
ムーンフォース/サイコキネシス/シャドーボール/サイコショック
最速フェローチェや準速スカーフサザンを抜ける最速スカーフテテフ。
エスパー技の通りが悪いので基本ムーンフォースしか撃たないつもりで考える。グロスさえ排除すればムンフォの通りはかなり良い。
蜻蛉返りからテテフに引いてフェローチェ再展開という流れならPFでバレパンや氷の礫も防げて相性○。
ゲンガー@気合の襷
無邪気 CS
シャドーボール/凍える風/エナジーボール/不意打ち
こちらのフェローチェのおかげでステロを撒かれないので、相手のパートナーズ全員に対面で勝ててストッパーになりうるこの子を連れていく。フェローチェの苦手な自由枠ギルガルドキラーにもなる。
六世代で6V個体をツモるのが辛かった、10時間くらいかかった。
《試合内容》
お相手のパーティはグライオンが抜けて自由枠カプ・コケコ。襷ステロの可能性もあったグライオンが抜けたのは美味しい。初手のコケコは蜻蛉返りからテテフムーンフォースという流れでいけるので、問題ないと考えた。
試合開始。相手の初手はマンムー、計画した通りにどげりを撃ってしっかり撃破。
続いて出て来たのはメタグロス。ここはフェローチェは居座ってにどげりでテテフのシャドボ圏内に入れたい。が、3割ほどしか入らず困惑。硬い。アイへでフェローチェは落とされる。
お相手の裏がサザンドラの可能性があること、臆病テテフのシャドボ圏外と判断したことからゲンガーを出す。お相手コケコに交代、シャドーボールが7割ほど入る。次のターン、ワイルドボルトを襷で耐えコケコ撃破。
残るはHP7割ほどのメガグロス。先ほどのにどげりのダメージからして耐久振りは確定、メテノや襷ゲンガーを処理するためにバレパンは絶対搭載されていると思い、「ゲンガーの不意打ちで確実に削ってスカーフテテフのシャドボでフィニッシュ!」と計画を立てる、しかしこれは罠だった。
なんと不意打ちがスカされた。メガグロスはロックカットを選んでいたのだ。これは恐らくバレパンは積んでいない。勝ち確状態から一気に負け確状態まで堕ちてしまった。
しかし10時間の厳選、300匹のゴースの中から選び抜かれた我がゲンガーは一味違った。なんとメガグロスのアイアンヘッドを呪われボディで封じ込めたのである!!
ゲンガーの意志を継いだテテフがメガグロスをシャドーボールで粉砕。見事勝利。運勝ち。
今回の反省点は2つ
・ロックカットメガグロスを全く考慮していなかった
考察段階から陽気ASメガグロスしか見えていなかった。型の存在を知っていただけに失念していたのはアウト。
・スカーフコケコを全く考慮していなかった
相手のコケコがスカーフ物理型だったのでフェローチェもテテフも上からワンパンされてしまう、今回はたまたまコケコをゲンガーに後出ししてくれたから処理出来たが、本来ゲンガーも凍える風でSが逆転できず勝てない。とちんグロスさんの自由枠が恐ろしく刺さっていた。
第2段目:桟敷戦
❶水技の通りがかなり良い。最初トリルからの勇敢岩Zトドンを考えていたがトリルトドン展開は一度見せているので警戒される、また自由枠の処理が安定しないと考え断念。
❷壁メテノ→腹太鼓マリルリを狙う。
以下個別解説
メテノ@気合の襷
陽気 AS
岩石封じ/ステルスロック/リフレクター/光の壁
起点作りメテノ。コアメテノはS120族なので岩石封じ→片壁がほぼ間違いなく通る(準速スカーフコケコも抜ける)
ステロは余裕があれば。
一応マリルリが選出できない場合を想定し積みエースにはボーマンダも用意した。
マリルリ@オボンのみ
意地 H52 A252 B4 D92 S108
滝登り/じゃれつく/アクアジェット/腹太鼓
普遍的なオボンマリルリ。
アンコール持ち物理受けのヤルキモノには唯一弱いが、今まで桟敷氏はヤルキモノを1回しか見せ合いに持って来ていない為、そこまで信頼していない、今回も自由枠と入れ替えてくると踏んだ。
テッカグヤに上から滝登りが通るようSにそこそこ割いた。
ゲンガー@ゲンガナイト
臆病 H124 C132 S252
シャドーボール/ヘドロウェーブ/10万ボルト/不意打ち
自由枠パルシェン、ゲッコウガを強く意識した。スカーフテテフを警戒すればこいつらは襷一択。それを不意打ちで掬い取るという算段。
ヘドロウェーブは自由枠レヒレに少しでもダメージを入れるため。
10万ボルトが搭載されマリルリのアクアジェット耐性のある水ポケに強い。
《試合内容》
お相手のパーティが送られてきて衝撃を受ける。自由枠はエンペルト。エンペルトは草結びも冷凍ビームも覚えるのでこちらのパーティぶっ刺さり。マリルリにも強い。しかもヤルキモノいるし。
マリルリを通すのは無理だと判断。メガ同時選出になってしまうが、壁メテノ+竜舞ボーマンダ+ゲンガーを選出。エンペルトはマンダの地震やゲンガーの10万で押し切る。
試合開始。
お相手の初手はコケコ。これは有情。ゲンガーの10万ボルトの火力を底上げしてくれる為エンペルトの突破が楽になる。お相手ワイルドボルト、メテノは襷で耐え岩石封じ。コア状態になりS逆転。次のターン地震を警戒して引いてくる可能性もあるので壁ではなくステロを選択。ステロが通りお相手は蜻蛉返り。これで拘っていないのが判明。メテノが落ちてお相手はエンペルトを繰り出す。
エンペルトはチョッキの可能性もあり非メガゲンガーでは撃ち合いに勝てない。シュカのみでマンダを見れる型の可能性もある。
何れにせよコケコとの同速対決を制さなければ勝てないと判断。苦渋の決断だがゲンガーをメガさせることに。お相手エンペルトを下げゲンガーバック。ステロ+10万ボルトで一撃で飛ばす。
続いてコケコが戻ってくる。メガゲンvsコケコ。恐らくこの同速対決で全てが決まる。勝ったのはゲンガー。そのままEF10万でエンペルトも突破し勝利。運勝ち。準決勝進出。
準決勝:とーと戦
❶とーとさんのパートナーズは絵に描いたような対面構築。筆者も普段対面構築を愛用しているので分かるが、これはマトモにぶつかって勝てるパートナーズではない。
積んだメテノやマンダの処理ルートも多数ありパワーで押し切れない。しかし隙を見せるとバシャバトンからのガルーラという王道ルートの殲滅される。鬼か。
❷そこで絡め手で挑む。ミミッキュを起点にできるビビヨンで嵌め殺す。
❸バシャはSの下降での起点作りが難しいのでビビヨンの取り巻きはバシャに強い子で固める。
以下個別解説
ボーマンダ@気合の襷
無邪気 AS
地震/岩石封じ/火炎放射/怖い顔
世にも珍しい起点作り襷ボーマンダ。火炎放射はビビヨンが勝てない自由枠ハッサムナットレイシュバルゴ対策。
《とーとさんの各パートナーへの動きはこちら》
:怖い顔。最速個体が同速負け冷凍パンチで試合終了。やめて。
:襷の可能性がある点、様子見の身代わりも考えられる点から岩石封じ。
:テテフバック。予想される大抵の動きに対応できる。
:とーとさんは挑発ゲッコウガを信用しているイメージがあったのでビビヨンの脅威になる。岩石封じから入ってしっかり削る。
スカーフゲッコウガの場合は怖い顔を撃つべきだが、筆者が初手にスカーフテテフを今まで一度も置かなかったこと、マンダが一度も竜舞を押していないこと、ゲンガーが殆ど襷持ちだったこと、撃ち分けを重視することから来にくいと考えた(願望)
:岩石封じ。唯一ビビヨンが起点なしで嵌めれる。
呪いを搭載している可能性があるが対面構築では痛み分け型でも無ければ組み込みにくいはず(願望)。一応地震が5割ほど入る。
ビビヨン@残飯
臆病 H44 B212 S252
暴風/眠り粉/蝶の舞/身代わり
Bに厚く振った最速ビビヨン。陽気ミミッキュの影打ちを身代わりが耐える。
カプ・テテフ@エスパーZ
臆病 H236 B132 S140
サイコキネシス/ムーンフォース/挑発/スキルスワップ
筆者が最近注目しているスキスワZ(S上昇)テテフ。バシャーモにかなり強い。お相手のパートナーズはガルーラ、ゲッコウガ、バシャーモ、メガゲンと凶悪な特性を持つ子が多いのでそれを頂く。加速を頂ければスカーフゲッコウガの上も取れる。サイコフィールド再展開にも使えたり。挑発は主にバシャバトン対策。
《試合内容》
お相手の自由枠はクレセリア。マンダを受ける為の物理受け、ガルクレセ軸だろうか…問題ない。嵌められない相手ではない。
試合開始。お相手初手はゲンガー。マンダの岩石封じを確認するやクレセリアに引き悪寒がした。まさかこれは瞑想身代わりクレセ…!?そして悪寒は的中。身代わり残飯を確認しこれは長い戦いになると悟る。
そんな中テテフが挑発でクレセの展開を止める、ゲンガーを交換読みサイキネで飛ばす、ミミッキュを剣の舞読み無フィールドZサイキネで飛ばすの大活躍。取り巻きの癖に2タテする。
ビビヨンとクレセリアの一騎打ちまで持ち込んだ。順調に嵌めて行ったように思えたがトラブル発生。舞ったはずなのに身代わりが壊れない。このクレセ滅茶苦茶Dに厚い。そして長い積み合いと催眠の末クレセが撃った技、それはまさかのサイコショック。完敗。
クレセリア、穏やかHD、残飯、サイコショック、身代わり…どれか一つでも欠けていれば勝機は十分にあった…これを自由枠に持って来れたとーとさんに天晴れ。そしてクレセと対面する前に積める展開に持っていかなければならなかったのも反省点。
あとがき
その後エキシビジョンで3位決定戦を@ありすさんと行い負け、筆者は準決勝敗退の4位。
1位がいとーさん、2位がとーとさん、3位が@ありすさんという結果になり、自分より上の順位の方には全員直接負けているので満足できる結果となった。
思えば予選、敗者復活戦、本戦、3位決定戦と合計8試合もしてる(大会参加者内最多)。どの試合も白熱したメタゲームができて本当に楽しかった(主催の癖に恵まれてるなあ…)
ここから主催・運営として。
この大会がスムーズに何のトラブルもなく行えたのは参加者全員のモラルある行動あってこそであり、そもそも参加希望者の数は丁度だったから1人でも欠けたら開催すらできなかった…。
慣れない運営の中、皆様の協力は本当に支えになりました。
23名に改めて感謝を伝えたいと思います、ありがとうございました!!!