とおせんぼうミルタンク
ミルタンク@たべのこし
性格:腕白
努力値:H228 A4 B156 D84 S36
実数値:199-101-159-×-101-125
特性:草食
八つ当たり/鈍い/眠る/とおせんぼう
調整先
H:8n-1(定数ダメージ、残飯量考慮)
HB:A118ナットレイのジャイロボール【威力150※】を2回の残飯込みで超低乱数3(0.1%)
※お互い鈍いを積み合うと威力は150になる
HD:C128カグヤのエアスラを2回の残飯込みで急所1回を許容し3回超高乱数で耐える(99.90%)
S:最速テッカグヤ抜き
シーズン15序盤に使用した子。
テッカグヤやナットレイ、ドヒドイデなどの打点の無い高耐久ポケモンをとおせんぼうで交代不能にして、鈍いを最大まで積み、そのまま全抜きする。
とおせんぼうは纏わりつくのような拘束技と違い効果が永遠に続く。途中で身代わりを置かれても解けることはない。
とおせんぼうが決まった瞬間にゲームエンドにまで持っていける中々にイカれたしたギミックである。
対ナットレイ
特性草食によりやどりぎのタネやタネマシンガンが無効。鈍いでSを下げることが出来る為ジャイロボールは殆ど入らない。
鈍いナット相手にも急所の試行回数をジャイロボールの8回だけしか与えない。それを凌げば相手は悪足掻きまで有効打が無くなる(全て急所に当たらない確率は70%)。ダメージ自体はA28振りナットのジャイロが2回の残飯込みで超低乱数3なので眠るで受かる。
様子見の守るを貫通してとおせんぼうを発動出来る。
鈍いとはたき落とすを両立した型で無い限り、安定して起点にすることが可能。
対テッカグヤ
特性草食により宿り木の種が無効。毒も眠るので効かない。ヘビーボンバーは鈍いで軽減。火炎放射も残飯込みで5発耐える。ナットと同じく様子見の守るを貫通してとおせんぼうを発動出来る。
鈍いをしなければ最速カグヤより速い為エアスラッシュの怯みが怖くない(その為攻撃技が割れるまでは鈍いをしないようにする)。エアスラも3回中1回急所までなら眠るで受かる。
こちらもかなり安定して起点にすることが出来る。
ボディパージ+エアスラZなどCに多く努力値を割いたアタッカー型には勝てない。
対モロバレル
有効打が一切無いので起点。ただしクリアスモッグの所為でこちらからの有効打も乏しく泥沼になる。光合成のPPが少ないのは救いか。
鈍いや草食の効果でAが上がった状態でのイカサマ急所が負け筋。
対ドヒドイデ
有効打が一切無いので起点。しかし黒い霧で鈍いをリセットされてしまう為攻撃での突破が難しくPPを枯らす必要がある。
想定される中で一番PPが多いパターンは熱湯/毒菱/黒い霧/自己再生の120ターンであり、こちらのPP合計は眠りターンも合わせても104と足りない。周りのポケモンで事前にPPを減らしておく必要がある。
その他の起点
❶ブルル
草食で自慢の草技が無効になるので起点。馬鹿力持ちは急所との勝負。ダメージ自体は鈍い+馬鹿力のAダウンで30%ほどしか入らなくなる。
❷ブラッキー
挑発が無ければ起点。イカサマ急所を考慮すると鈍いを積んではいけない。あくびでPPを温存させてくれるのは好都合。
❸毒グライオン
ギロチンの無いグライオンは起点。
❹鬼羽リザX
有効打無し、フレドラも火力に割いていなければ2耐えするので嵌めれる。
❺襷マンムー
ステロから入ってくれたところを捕まえる。序盤から急所を引かなければ起点に出来る。
❻ジャローダ
リフストが無効なので起点。挑発持ちは無理。
❼スカーフ物理
例えばスカーフカミツルギはリーフブレード、スマートホーン、恩返し、はたき落とすで拘ればとおせんぼうから起点に出来る。
その他怯み効果や格闘打点で拘らなければ、鈍いで眠るが受かるようになる相手は多い。
❽ラッキーハピナス
完全に起点。地球投げは眠るで受かり、状態異常も回復できる。
❾毒ガルド
ゴーストタイプである為とおせんぼうは効かず、こちらからの有効打もないが、眠るで毒を直せてシャドボが効かない為無限に後出し出来る。相手の交代を考えないのであればPPを枯らせば起点とも言えなくもない。
嵌めたあと
出来るだけHPを温存したまま上記のポケモンたちを突破したら、あとはAB6段階上昇で無双する。元々の耐久と優秀な耐性もあり、特殊Zや気合玉で無ければ一撃では飛ばされない。
攻撃技は威力PP技の通りに恵まれた八つ当たりを採用した。ゴーストタイプで止まってしまうのでその対策はしておきたい。
持ち物について
持ち物はたべのこし一択。眠るで受ける為には相手の攻撃が確定四発である必要があるが残飯があればそれを〜33.3%→〜37.5%まで条件を緩くできる。
また、自動回復は急所での事故予防にもなる。鈍いを多く積めば急所以外ではHPは殆ど減らなくなり、より安定感が増す。急所で落ちる圏内に入れさせないことで予防。
残飯があれば毒を入れたくなるというのも好都合。毒だけ入れて引く…という動きに通せん坊を刺していきたい。
相性の良いポケモン
❶ドヒドイデ
ミミッキュにスリップを入れられる毒菱を撒けてこのポケモン自体もミミッキュに強い。ドヒドイデミラーで予めPPを枯らす補助も出来る。
アタッカー気質のテッカグヤへの引き先にもなる。
❷ハッサム
テッカグヤ、ナットレイ、ドヒドイデを誘うポケモン。ミルタンクでこいつらを突破しハッサムで暴れる動きが出来る。
サイクル適正も高くミミッキュにも強い。
ウィークポイント
❶相手の行動に依存する点
ノーマルタイプのミルタンクがわざわざナットやカグヤに出てくるというのは相手からすれば怪しさ満点。勘付かれてとおせんぼうのタイミングで引かれてしまうと腐ってしまう。釣り出しなどを利用して上手く偶発対面を装いたい。
また再戦では100%通じないと言っても良い。似たような仕事をする磁力ジバコイルと比較するとこの点は弱い。
❷汎用性が低い点
鈍いを積んでいない状態では攻撃力は雀の涙ほどしかなく、技範囲も狭くて高速回復技も無い。
❸成功しても20分くらい試合が硬直する点
PPを枯らす動きをすると100ターン近く嵌るようなことになるのでバトルが完全に硬直する。
受けループミラーなどと違い、何の技を選んでも展開が殆ど変わらなく早押しバトルにもならない。
こちらも退屈だがやられてる相手はもっと退屈。正直レート向きでは無い。フレ戦向きでも無い。どこで使えるんだこいつ
余談
※【おことわり】この項では他の方が紹介したとおせんぼうポケモンに対しての問題点を指摘していますが、批判することが主旨ではございません。"とおせんぼう"という変な技について馬鹿真面目に研究した物好きの戯言と捉えてくださると嬉しいです。
某育成論サイトでは『眠る+とおせんぼうがあればナットやカグヤを嵌られる』と、いくつかのポケモンで育成論が自由な持ち物で紹介されているがそれらは全て間違いである。
やどりぎのタネのスリップダメージは1/8、眠っている間に3/8吸われてしまう。そこに嵩む毎ターンの攻撃のダメージ、起きてても食らう1/8ダメを考えれば最高でも4ターンおきに眠る必要があるだろう。
しかし4ターンに1回眠っているようでは眠るのPPが16×4=64ターンしか持たないのでナットやカグヤのPPを枯らし切ることが出来ない。
つまり持ち物は毎ターンのスリップダメージを1/16に抑えられるたべのこしで無ければナットやカグヤにまず勝てない。
【眠る+とおせんぼう(くろいまなざし)+たべのこし】でようやくスタートラインである。
では残飯を持たせれば大丈夫だろうか?
続いてはこちらの動画で紹介されたカビゴンについて
何を隠そうこのミルタンクを育成したきっかけのポケモンである。
ミルタンクと同じ技構成で持ち物も同じ。高耐久で一見上手く行きそうだが実はかなり怪しい。(参考元に意見を申すご無礼をお許しください)
鈍いナットレイ相手には積まれてしまうと急所のダメージがタネガン1発ですら致命傷になり、それを(2〜5)×48回急所から逃れるのは奇跡に近い低確率。
鈍いの無いナットもタネガンがあると急所を何発も受けてしまう為HPの減りが早く、宿り木の回復量も多い為殴っての突破も困難。鉄の棘でのHP消費もあり眠るのPPが足りなくなる。
テッカグヤもエアスラ持ちや急所を考慮すると勝率5割が良いところである。
つまり宿り木やタネガンをそもそも無効化してしまう草食でなければナットやカグヤを安定して嵌ることは出来ない。
そして【とおせんぼう+草食】を満たすポケモンはただ1匹。
こうしてとおせんぼうミルタンクが生まれたという話でした。