【S12】MANDA NUT AC!D[マンダナットアシッド]【最高2050】
ボーマンダ@ボーマンダナイト
ナットレイ@イアのみ
カビゴン@たべのこし
ゲッコウガ@気合の襷
ジャラランガ@カムラのみ
ミミッキュ@ミミッキュZ
S12のサブROMにて使用した構築になる。
構築完成までの経緯
❶アシボナット+特殊マンダに着目
ORASの頃から使ってみたかったアシッドボムナットレイを活かせる構築を目指した。
※アシッドボムは100%の追加効果で相手のDを2段階下げる毒タイプの特殊技。
実はナットレイはアシッドボムを覚える
ナットレイとの補完が取れて、高いSから高火力特殊技を打ち分けられる特殊マンダを相方に選んだ。アシッドボムの入らない鋼への打点である大文字を覚える点でも相性が良い。
❷残飯カビゴン
色々と模索して行く中、構築の相談をさせて頂いていたあさみさんにマンダナットとの相性が良い残飯カビゴンを入れてその3匹でサイクルを回すアイデアを頂いた。これが非常に上手く嵌ってくれた。
❸撒菱ゲッコウガ
カビゴンを軸としてS11から使っていたが、ステロ撒きをナットレイに依存していた為上手く結果が伸びなかった。
特にナットレイに炎タイプ()やボーマンダ、悪巧みボルトロスを合わせられるだけで不利なサイクルになってしまうのが厳しい。
S12ではそれらに屈しない2匹目のステロ撒きを探したのだがしっくり来るものが居なかった。そこでステロこそ覚えないものの条件を満たしておりピンでも撒菱なら撒けるゲッコウガで代用することにした。アシッドボムとの相性も良い。
❹腹太鼓ジャラランガ
ステロ(撒菱)→カビゴンの欠伸展開は強いが、マンダが特殊型であり眠りの隙で積むポケモンが居なかった。その為キッチリしたサイクル相手には崩しの手段が足りずに負けてしまうことが多かった。
そこでナットレイと相性が良く、重かったゲンガーやガルドに強い防弾ジャラランガを採用。
当然通常のジャラランガではフェアリーが居るだけで積みエースとしての機能を失うので、カムラのみ+腹太鼓型を使用した。
❺呪い痛み分けミミッキュ
相手のジャラランガやアーゴヨン,フェローチェを止めるポケモンが居ない上、オニゴーリへの対策を音技の無いジャラランガのハッタリだけでは任せられないので呪い痛み分けミミッキュを採用した。
PT全体で重い相手の身代わりや、ジャラランガだけでは不安な高耐久ポケモンへのある程度の回答になる。
全員邪道な型の外伝的マンダナットの完成である。
残飯カビゴンの欠伸展開を中心に、マンダナットの有限サイクル,ゲコミミの対面,ジャラランガの崩し要素を組み合わせた形。
個別解説
ボーマンダ@ボーマンダナイト
性格:臆病
努力値:C252 D4 S252
実数値:
【メガ前】170-×-100-162-101-167
【メガ後】170-×-150-172-111-189
特性:威嚇→スカイスキン
ハイパーボイス/流星群/大文字/身代わり
調整先
メガ前B<D(DL対策)
C:文字でH252D4ギルガルドを確定2(50.2%〜)
S:最速(ミラー意識)
PT唯一のメガ枠特殊マンダ。
物理型と比べた時の特殊型の強さは
- カグヤ,ムドーへの打点を持つ
- ヒトム,ミトムへの打点を持つ
- ボルト,サンダーへの打点を持つ
- リザX,マンダ,ガブリアス
ルカリオ,ハッサム,ナット
カミツルギを上から確定1 - 身代わり貫通
- HBカバ,ランドが確定2取れる
- 威嚇やビルドアップの影響を受けない
※水色はハイボ、青は流星群、赤は文字のメリット
こちらのナットレイとカビゴンが相手の身代わり持ちやテッカグヤに弱く、特殊型はそれをカバーできる。
反面竜舞によるS上昇が出来ない為コケコが厳しく、ドランやバンギラスへの打点も全く無い点は注意。
ナットレイのアシッドボムでDを下げることで実質悪巧みボーマンダの火力となり、多くのポケモンを一撃で落とせるようになる。
※被ポケは全てD↓2
無振りテテフへのハイパーボイス(107.5%〜)
H252ミミッキュへのハイパーボイス(104.9%〜)
H252ランドロスへのハイパーボイス(107.1%〜)
H252D4カバルドンへのハイパーボイス(106.0%〜)
慎重H212D252グライオンへの流星群(103.3%〜)
H252D4リザYへの流星群(100.5%〜)
H252D4ドヒドイデへの流星群(99.3%〜)
H4メガギャラへの流星群(98.8%〜)
特にアシボでミミッキュの皮を剥がしつつハイパーボイス圏内に入れる動きは美しい。
身代わりは対面での安定技。カビゴンの欠伸とのシナジーがある。
ナットレイ@イアのみ
性格:図太い
努力値:H252 B124 C36 D92 S4
実数値:181-×-183-79-148-41
特性:鉄の棘
ギガドレイン/アシッドボム/宿り木の種/ステルスロック
HB:特化キノガッサのテクニシャンマッハパンチが確定3(〜49.7%)
特化ミミッキュの↑2シャドクロZを最低乱数切ってイアのみが発動(74.5%〜88.3%)
C:H205D136スイクンの身代わりをギガドレインで最低乱数切って壊せる(24.3%〜)
S:無振り同族(メガヤミラミ、コータス)抜き
酸で特殊耐久をボロボロに溶かしてしまう恐るべき金属植物。
よくいる混乱実ナットのジャイロとタネガン(守る)のスペースに特殊技を入れた。ナットレイの技構成は宿り木とステロさえあれば困らないので変な技を入れても汎用性を損なわない。
基本は通常のナットと同じく役割対象(...)に出し、ステロを最優先、交代際に宿り木を入れる。
しかし次のような場面ではアシッドボムを撃つ
❶対面したポケモンや交代が予測されるポケモンのDを下げれば、相手は特殊マンダが受からなくなる場面
ある程度サイクルして穴を見つけたら仕掛け、耐性を活かして後出しするかそのままナットを切って死に出し。Dを下げて無理矢理通すという崩し方。
❷役割対象に挑発を入れられた場面
vsレヒレやギャラなど。アシボ+ギガドレインで補助技に頼らずに吸収。HPを多く保ったまま突破できる。
❸宿り木では遂行速度が足りない場面
vs高耐久。アシボを複数回入れDを下げれば本来突破できないメガヤミラミや鈍いカビゴンにも殴り勝つことが出来る。
アシッドボムは決して汎用性の高い技では無いが、撃つ場面さえ見極めれば大きく試合を動かす要素になれた。
カビゴン@たべのこし
性格:腕白
努力値:H172 B252 D84
実数値:257-130-128-×-141-49[S個体値29]
特性:免疫
八つ当たり/地震/欠伸/守る
H:16n+1(残飯効率)
HB:A197メガグロスのアイアンヘッド(〜42.0%)+アームハンマー(〜70.0%)を守る1回挟むことで確定耐え
HD:特化レボルトの気合玉Zを最高乱数切って耐え(〜101.1%)
S:無振りヤドラン抜かれ
第四世代のトビゴンを彷彿とさせる残飯カビゴン。本構築の大黒柱。
高耐久良耐性を活かし欠伸で掻き乱しながら自身は残飯でジワジワと自動回復、余裕のある相手の前では八つ当たり地震の広範囲高威力技で削っていく。
またステロや撒菱からの欠伸展開に留まらず、その数値の高さから先発でのゲームメイク、中盤での誤魔化し、更には終盤で自身が詰め筋になることもできる。
守るという技が優秀でこの子の汎用性を支えている。
- 欠伸ループ中に蜻蛉やボルチェンでチマチマ削ろうとする輩を守って眠らせる
- 欠伸ループ中に眠ってでも宿り木を入れようとしてくる輩を守って眠らせる
- 欠伸ループ中に眠ってでもカビゴンを突破しようとしてくる輩を守って眠らせる
- Zカビゴンや襷ランドロスが爆ぜて起点回避してくるので守る
- ラス1に対しては欠伸→守るがローリスクで決まる
- 守って技を確認(特にロトムの拘りトリックやグロスのアムハンの有無)
- 欠伸を無効にするMFやEF,天候,トリルのターン調整
- 膝を割る
- 残飯補助
また特性が免疫の為毒状態にならない点も優秀で毒ガルドやサンダーに非常に有利。カビゴンの対策を毒に依存している対戦相手を苦しめる。
回復手段が残飯のみであり、HP管理が重要になってくる。欠伸ループや守るを適切に成功させるのも勿論、相手に充分に攻め込まれる前にこちらのペースに持ち込み、欠伸を押し付けていくことを心掛けた。
ゲッコウガ@気合の襷
性格:せっかち
努力値:A236 C20 S252
実数値:147-145-78-126-91-191
特性:変幻自在
岩石封じ/冷凍ビーム/水手裏剣/撒菱
B<D(DL対策)
A:無振りリザXを岩石封じで確定2(50.9%〜)
H185-B112リザYを乱数4つ切って落とせる
無振りパルシェンへの岩石封じ(40.0%〜)+B↓1パルシェンへの岩石封じ(59.7%〜)が超高乱数で落とせる
S:最速
ナットが呼ぶに強い子。基本的に先発で繰り出し撒菱と岩石封じでサポートする。
Aに厚くすることで岩石封じでリザXを確定2、耐久に振ったリザYやガモスをほぼ一撃で落とせる。この技は相手の高速ATをこちらのマンダやミミッキュの下まで引き摺り下ろせる他、ギャラドスやバンギラスへの起点回避にもなり扱いやすかった。
反面冷凍ビームが火力不足でアゴやツルギが高乱数1、無振りレボルトには確定耐えされてしまうのは惜しい。
水手裏剣は先制技かつ特殊技でありアシッドボムと非常に相性が良い。HIT数次第では必殺級の特大ダメージを叩き出す。
※イメージ
撒菱は浮いたポケモン、特にリザやマンダに入らないのが致命的だが、ステロと違いグロスやクチートにも1/8入ってくれるので数サイクルでマンダの文字圏内に入れられる点は嬉しい。
複数回設置できるのも強く、受けに来たドヒドイデの前では3回撒ける。複数回撒けば非常に心強くなり、誘ったドヒドイデはボーマンダやジャラランガ、ミミッキュで起点にする。
また変幻自在で地面タイプになれる点も副産物で、ポリゴン2の放電を透かせる他、砂ダメで襷が削れなくなるのも地味に役立った。
ジャラランガ@カムラのみ
性格:陽気
努力値:H12 A244 S252
実数値:152-161-145-×-125-150
特性:防弾
ドレインパンチ/地震/腹太鼓/身代わり
H:4n(身代わり+腹太鼓でカムラ発動)
HB:A188メガミミロップの猫騙し+飛び膝蹴りを確定耐え(〜23.6%+〜75.0%)
特化メガガルーラの猫騙し親ダメ、メガクチートの不意打ちを身代わりが確定耐え(〜24.3%)
S:↑1で最速フェローチェ抜き
❶解説
今回のMVP。使い方は単純で
本当この通りになる。
相手からすればジャラランガを見てフェアリーに引くのは当然。
透かさなければゲームエンドになってしまう専用Zのお陰で活躍できる型である。アシッドボムによる特殊型のブラフもあり、多くの対戦相手が思い通りに動いてくれた。逆に誘導できるフェアリーのいない相手には活躍しにくい。
PTで唯一Sを上げることが出来るポケモンである為、高速アタッカーを上から処理したい場合はこの子を通す。特にPT単位で重いコケコを誘い出し返り討ちに出来るのは大きな強みであり、積極的に狙っていった。
ウェポンは
フェアリーを呼ぶ以上通りの良い地震は確定。ドヒドガルドへの打点にもなる。
2つ目はスリップダメで倒されるのを防ぐ一致技ドレインパンチ、PTで重いカグヤへの打点になる。回復すればグロスやルカリオの先制技やスカーフ電気タイプのめざ氷を耐えられるようになるのでHPは大事。
※因みに大抵の先制技(不意打ち,影打ち,アクジェ,水手裏剣)は回復しなくても耐える。
この技構成だと襷や飛行タイプで止まるが、事前にステロを撒いての欠伸展開や呪い痛み分けミミッキュで荒らすことで解決する。
❷実践的なポイント
メタ的な相手のプレイングに依存するのは安定感に欠けるので、カビゴンの欠伸で眠らせたり、宿り木→身代わり連打で流したりして身代わりを残す。フェアリー交代の圧力はそれをカバーする為のものである。
フェアリーを誘って喰らう!…という謳い文句だが相手次第では勝てないので注意。
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コケコ…スカーフは無理
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テテフ…最速スカーフは無理
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ブルル…鉢巻やマジシャ持ちは事前に6割削る必要がある
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レヒレ…HB特化は事前に25%削る必要がある
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クチート…何でもOK
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マリルリ…何でもOK
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スキンハイボ勢…無理
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トゲキッス…無理
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エルフーン…無理
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ミミッキュ…事前に皮を剥がす必要がある。折れたミミッキュなら余裕。カビゴンの欠伸ループの中でミミッキュ交換読み地震を当てる、ゲコで撒菱→手裏剣→カビゴンで流すなど
❸ジャラランガとしての相性
特性防弾により、ヘドロ爆弾,シャドーボール,気合玉,ジャイロボール,タネマシンガンが無効。技構成次第ではが身代わりの起点になる。ゲンガーはPTに処理ルートが少なく、バナナットもマンダ以外では突破出来ないので貴重。
ナットレイ+カビゴンに一貫する気合玉を無効に出来る点も優秀。相手次第ではカビで守って気合玉を見てからの受け出しも可能である。
身代わり+地震を持つためギルガルドに強いのもポイント。呑気弱保には耐えられてしまうが、防弾でシャドボが無効なので聖剣で突っ張られない限り大丈夫。
そしてもう一つジャラランガの強い点が選出誘導。
フェアリーを強烈に誘うのでナットレイとの相性が非常に良い。ステロも撒ける。この子を選出しなくてもフェアリーは出てくるのでこの子を採用してからナットレイが腐らなくなった。
ミミッキュ@ミミッキュZ
性格:陽気
努力値:H4 A252 S252
実数値:131-142-100-×-125-162
特性:化けの皮
じゃれつく/呪い/痛み分け/身代わり
調整先
HD:ドヒドの熱湯を身代わりが最高乱数切り耐え(〜25.1%)
A:無振りコケコをぽかぼかで確定1(100.0%〜)
S:最速テテフ抜き
に困った時の補完枠ミミッキュ。ゴーリや高耐久ポケモンに強く、クチートやテッカグヤと1:1交換の取れる痛み分け型を採用した。この子も欠伸との相性が良い身代わり持ちのポケモンである。
呪い→身代わり→身代わり→痛み分けで最速ミミッキュへの先制手段の無いポケモンとは1:1交換ができ、高火力Zも兼ね備えている為速い相手とも撃ちあえる。途中で引かれても最低限『1匹目の削り+2匹目への呪い』で後続に繋げる為充分荒らせたと言えよう。
痛み分けミミッキュは初手に出すと怪しまれる法則があるので、場が温まってから展開したい。対受けループはドヒドやラッキーで身代わりを残して荒らす。
呪いはほぼ全てのポケモンに対して身代わり貫通で特大スリップダメージが入り、流し性能も高い優秀な技。味方の身代わりや守るとも相性が良い。
それを乱発し掻き乱せる痛み分け型は単純に厄介。クレセゴーリのような害悪系統の並びにも有利である。
炎のパンチ持ちのバンギラスでが崩壊するのでワンウェポンはバンギへの打点になるミミッキュZを選択。等倍でもコケコや霊獣ボルト程度なら落とせる。
あとがき
(QRパーティはカビゴンの八つ当たりを再現できないので残念ながら無しで… (T ^ T))
前期から使い続けたアシッドボムナットレイを念願の2050台へと連れて行くことが出来て嬉しい。また残飯+欠伸展開という戦術の強さを知ることが出来たことも大きな収穫だった。
長文閲覧ありがとうございました。来期はピカブイやスマブラの発売も重なりレート人口の減少が少し怖いですが、変わらずワンダーなポケモンでレート2000を目指していこうと思います。